ここまでの記事を読んで、
「危ないのは分かった。でも、具体的にどうしたらいいのかが、まだ見えない」
そう感じている方もいるかもしれません。
それは、とても自然な反応だと思います。
実は私自身、
あえて“答え”を急がない書き方をしてきました。
今日はその理由を、少しだけお話しします。
私は、もともと作業療法士として病院で働いていました。
主に関わっていたのは、退院前後の患者さんと、そのご家族です。
・一人暮らしに戻って本当に大丈夫なのか
・家は安全に使える状態か
・支援制度は足りているのか
・家族はどこまで関われるのか
いわゆる「治療」そのものより、
退院後の生活がどうなるかを一緒に考える立場でした。
その中で、何度も同じ光景を見てきました。
制度はある。
相談先も、形の上では存在している。
けれど、現実の生活はそれだけでは回らない。
独居、老々介護、遠方に住む子ども、
自費でヘルパーを追加せざるを得ない家計、
退院をきっかけに一気に表面化する住まいとお金の問題。
どれも、「何かが起きてから」一気に動き始めます。
そして多くの場合、その時点では
選択肢がかなり限られているのです。
その後、私は福祉の現場にも関わるようになりました。
そこでは、生活・家族関係・お金の問題が
同時に動くケースを継続して見ることになります。
困りごとは、突然発生するわけではありません。
少しずつ、
少しずつ、
見えにくいところで積み重なっていく。
けれど本人も家族も、
「まだ大丈夫」
「今は何とかなっている」
そうやって後回しにしているうちに、
調整が難しい段階に入ってしまう。
私はその直前の状態を、何度も見てきました。
私は、
お金だけを切り取って考える専門家ではありません。
生活、介護、住まい、家族関係。
それらが絡み合った結果として、
お金の問題がどう表に出てくるのかを見てきました。
だからこのブログでは、
「いますぐ何を買えばいいか」
「この制度を使えば解決する」
という話を、最初からは書いていません。
それよりも、
・どの段階で整理を始めるとラクなのか
・どこを放置すると後から負担が増えるのか
・現場では、どんな順番で考えていたのか
その分かれ目だけを、丁寧に言葉にしています。
これは、理想論でも精神論でもありません。
私自身が現場で感じてきた、
かなり現実的な話です。
このブログは、
答えを急ぐための場所ではありません。
後から大変にならないために、
生活とお金が絡み始めるポイントを
一緒に整理する場所です。

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